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生存権(憲法第25条)

日本国憲法 第二五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
(2) 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の
           向上及び増進に努めなければならない。

 憲法25条が規定する生存権について、我々は二つのことを知っておかなければならない。まず第一に、憲法25条が対象としているのは日本国民である。外国人には生存権は保障していない。第二に、憲法25条に規定される生存権は、判例に従えば、国に対して給付を請求することができる具体的な権利ではないのである。

 昭和53年の『マクリーン事件』において最高裁判所は、「基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ」と判じた。すなわち、自由権については一般に外国人も享有主体となるのに対し、参政権や社会権は外国人は享有し得ないとされている。

 ただし憲法25条は禁止規定ではない。例えば、憲法89条は公の財産の支出利用を制限する規定である。従って、公の支配に属していない朝鮮学校への助成金の交付は、明らかに憲法89条に違反する。それに対し、憲法25条は、外国人に対して生存権を保障してはいないが、逆に、外国人に対する生活保護の給付を禁止している訳ではない。つまり、外国人に対して生活保護を支給する必要(義務)は無いが、支給する余裕があるならば外国人に支給することは憲法違反とはならない。

 昭和23年、『食料管理法違反事件』において、最高裁は生存権について、「個々の国民は、国家に対して具体的、現実的にかかる権利を有するものではない」と判じている。従って、憲法25条が規定する生存権は、その実現については法律の制度を待たなければならない抽象的権利に留まるのである。

 憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」について、生活保護法8条は「必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、且つ、これをこえないものでなければならない」と定めている。しかしながら、この表現もまた抽象的であり、実際に保障される生活水準が具体的にどの程度であるのかは識別しがたい。

 現在、数多くの生存権訴訟が提起されているが、恐らくは先例を踏襲することになるであろう。いわゆる『派遣切り』で、派遣社員が住むところさえ失っている現状に鑑み、すべての国民に最低限の衣食住を保障すべく、憲法を改正して保障すべき生活水準を明確に規定し、生存権を具体的権利たらしめる必要がある、と私は考える。

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